京都をたくさん歩いて、満足稲荷神社に辿り着いた。
前に一度行ったことがあって、なんとなくここのお狐さんが素敵で、また会いに行きたいなぁと思っていたのが叶った。
忘れていたけど、ここには御神木のたくさん枝別れした太いもちの木があって、彼(彼女?神様?)にも再会した。
もちの木は好きだ。
実家の狭い庭に、父の趣味でもちの木やら松やら、名前の知らない木がたくさん植っていて、そこに草花好きの母がいろんな花を育てていたので、ジャングル感がすごかった。
冬はモズが忘れていった干からびたカエルが枝に突き刺さっていたり、春には木蓮が咲いて、父がどこかから調達してきた石臼の、溜まった水溜りに母が放った金魚が何年も自力で生きていたり、アマガエルが鳴いて、アゲハ蝶が飛んできて、狭いジャングルのような草の間を抜けると、裏の洗濯干場に出る。
今はもうその庭も家もないのだけれど、
御神木のもちの木を見て、思い出した。
暑苦しくて、うるさくて、ほっとする懐かしさ。
この満足神社は、秀吉さんが「満足」して名付けられた神社なのだとか。
そっか。
何か満足するご利益があればいいな。
では。